1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:29:48.83 ID:H1z5fJTu0

QB「あれっ、おっかしいなぁ。僕感情ないのに、切れそうになってるぞ。もう、切れたほうがいいのかなぁ。とりあえず、サインください」

マミ「こちら、清原さん。別名番長よ。魔女に魅入られて、危ないところを、先日助けてさしあげたの」

清原「あの時はたすかったで。ザギン行って、二百万使ってオールしたあと、金おろそうと思ったら、残高マイナスとか出よる。意味わからへんと思ってるところを魔女につけいられたんやな。あっ、サインどこに書けばいい?」


aa
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1357460988/
3 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:30:42.87 ID:H1z5fJTu0

QB「脇腹の一番目立つところにお願いします。もうマミ、説明するのも面倒臭いけど、この人魔法少女にするの絶対無理だから」

マミ「でね、その戦いのとき、清原さん、最初は魔女に魅入られてなにも出来なかったけど、正気に戻ったあと凄いの。私の捨てたマスケット銃振り回して、使い魔をばったばったよ。魔力なしでこんなに強い人、私はじめて見た」

清原「がはは、そんな十五の女の子ばかり戦わすわけにもいかんもんな。桑田に笑われるわ。サインの宛名は、キューべー君? それともQB君」



5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:31:46.80 ID:H1z5fJTu0

QB「QB君でお願いします。マミ、マミ!人の話を聞こう。ずっと前から言おうと思ってたけど、君ら五人の不幸の大部分は、そこから生まれてるんだよ」

マミ「私、清原さんが魔法少女になってくれたら、もうなにも怖くない」

QB「だから、フラグたてずに人の話を」



7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:32:37.08 ID:H1z5fJTu0

清原「はい、QB君と。おっと電話や。おう誰や。なんや、桑田かぁ。今マミさん家や。ほら、前話した、金髪がクルクルっとしてて、おっぱいのおっきな女の子のところや。お前も来いや。えっ、なに、恥ずかしいって? 相変わらず、むっつりなやっちゃのう。しょーもない」

QB「もう、このまま突き進むわけね。じゃぁ、願い事とか決まってるの?」

マミ「えぇ、もう決まってるらしいわ。でも、女の人に話すのは恥ずかしいって。教えてくれないの。男の子って、変なところ、意地っ張りで恥ずかしがり屋よね」



9 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:34:55.39 ID:H1z5fJTu0

清原「えっ、なんやと桑田。今日解説の仕事があるから、はやく来いって。なにわけの分からんこといっとんねん。大事な話しとるんじゃ。もう切るぞ。プツッ 
おう、マミさんの言う通りなんや。願いは決まってるんやけど、恥ずかしいてな。マミさんの前では、とてもよういわへん。QB君にだけ話すわ」

マミ「ふふふ、そういう男の人のはにかみ、マミ嫌いじゃないわ」

QB「だから、魔法・少・女・と言っているのに。なぜ前提ぶち破りで話進めていくの、この人達」



11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:35:54.03 ID:H1z5fJTu0

清原「まぁ、QB君。そういうことや。あんまり女の子一人暮らしの家に長居してもあれやし、そろそろおいとまするわ。すまんが、送ってくれんか」

マミ「男同士の話し合いってわけね。頼んだわよ、QB。」

QB「もう分かったよ。送ればいいんでしょ、送れば(道中で無理だということをなんとか伝えよう)」



12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:36:24.09 ID:H1z5fJTu0

<移動中>

QB「……」テクテクテクテクテクテクテク

清原「それでな、ジャイアンツの寮で朝目が覚めて、歯磨き行こう思って洗面所行ったんや」

QB「……」テクテクテクテクテクテクテク



14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:36:58.27 ID:H1z5fJTu0

清原「そしたら、松井がおって、あいつ何してるかと思ったら」

QB「……」テクテクテクテクテクテクテク

清原「ガハハハハ。あの姿思い出すだけで笑けてくるわ。めっちゃ凄い勢いでクレアラシルで顔洗ってて」



15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:37:32.46 ID:H1z5fJTu0

QB「す、すみません」

清原「うん? なんや、QB君?」

QB「ゴジラのニキビネタ。もう三回くらい聞きました。確かにジャイアンツファンには面白いかも知れませんけど。僕はちょっとそういうのうといんで」



16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:38:09.87 ID:H1z5fJTu0

清原「そうか、つれないのう。じゃぁ」

QB「本木さんをいじめた話ももういいです」

清原「なんや先回りして。いけずなやっちゃのう」



17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:39:10.28 ID:H1z5fJTu0

…………

さやか「ねぇ、あれQBじゃない」

まどか「ほんとだ。めちゃくちゃ体の大きい、Vシネマに出てきそうなピアス坊主の人と一緒に歩いているね」

さやか「あの人金属バットも持ってる。なにかトラブルかな?」



18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:39:48.05 ID:H1z5fJTu0

さやか「あの人金属バットも持ってる。なにかトラブルかな?」

まどか「きっと組長の情夫に契約をせまって、これから海に沈められるところなんだよ。仲裁して、去勢程度に抑えてもらおう」ダダッ

さやか「あぁ、だから思い込みで動くのは」ダダッ



20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:40:27.82 ID:H1z5fJTu0

まどか「こらー、NTR淫獣」

QB「あの息をするように暴言吐くのは……」

まどか「いつかやらかすと思ってたけど、とうとうしでかしたね」



21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:41:10.62 ID:H1z5fJTu0

さやか「待ちなって、まどか」

清原「なんだ?可愛い子達やな。QB君の友達か?」

まどか「若頭さん、お怒りごもっともですけど、ここはなんとかこいつのあれをちょん切る程度にして、勘弁してくれませんか」



22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:41:55.52 ID:H1z5fJTu0

QB「えっ、ちょっ」

清原「あはは、可愛い顔して、おもろいこという嬢ちゃんやな」

まどか「それでも堪忍ならないんなら、何の役に立っているのか分からない耳毛もぶったぎっていいですから。おでんに入れたらにぎやかしにはなりますよ」



23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:42:30.84 ID:H1z5fJTu0

さやか「だから、待ちなって、まどか。QB、どうしたの?」

QB「かくかくしかじかというわけさ。マミにはホントまいるよ」

さやか「まるまるうまうまというわけね。ほら、やっぱりQBが何かやらかしたわけでもないし、この人やくざさんでもないよ。まどか謝りな」



25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:43:26.54 ID:H1z5fJTu0

まどか「ごめんね」ウェヒッ

QB「軽っ!」

清原「はは、愉快な嬢ちゃん達や。ひょっとして、この子達もマミさんみたく魔法少女に関わりある子たちなんかな?」



26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:44:03.62 ID:H1z5fJTu0

さやか「マミさんとお知り合いなんですか? なんか私たちも魔法少女になる資格があるらしくって、QBから誘われてるんです」

清原「なんや、そうやったんかいな。やったら将来の同僚になるかもしれんわけや。ざぎん行って一緒に飲もうか」

QB「女子中学生を普通に銀座に誘わないで下さい。ていうか、あなた、それで銀行口座ゼロになったばっかりでしょう」



28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:44:43.52 ID:H1z5fJTu0

さやか「あはは、銀座は無理ですけど、これからお茶するとこなんです。よかったらカフェに一緒に行きませんか?」

まどか「いこー、いこー」



29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:45:26.51 ID:H1z5fJTu0

清原「おっ、そうか。折角やからお呼ばれしようか。QB君も一緒に行こう」

QB「はいはい、しょうがないなぁ」

???「お待ちなさい」



31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:46:03.04 ID:H1z5fJTu0

さやか「あっ、転校生」

まどか「どうしたの? ほむらちゃん」

ほむら「QB、貴方って人は」

QB「おろかっていいたいわけね。別に僕じゃなくて、マミが連れてきたんだよ」



32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:46:45.11 ID:H1z5fJTu0

ほむら「いいえ、GJだったわ!」

QB「えっ!?」

ほむら「前から大ファンだったんです。サインください」

清原「おお、最近の若い子はわしのこと知らん子もいるからな。嬉しいなぁ。どこに書けばいい?」



34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:47:59.52 ID:H1z5fJTu0

ほむら「こ、ここ、この盾の部分に。フルネームで」

QB「わざわざ変身までするとは……」

さやか「うん? なぜサイン? おじさん、有名人なの?」



35 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:48:51.62 ID:H1z5fJTu0

ほむら「ゴラァァァァァァァ!!」ドカッ

さやか「いたっ、何すんのさ」

ほむら「口を慎みなさい。青魚。そんなんだから、おさなじみ寝取られるのよ」

さやか「ま、まだ決まったわけじゃないし、全然関係無いことじゃん」

まどか「そうだよ。ほむらちゃん、ひどいよ」

ほむら「たとえ、まどかとはいえ、この人の前での無礼は許さないわ。ジャイアンツの生ける伝説なのよ」

清原「まぁまぁ、女の子同士で喧嘩せんといてくれ。道中、おいおい話していくわ」



36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:50:33.05 ID:H1z5fJTu0

<移動中>

清原「でなぁ、高校入学したら、なんか背のちっこい、黒子だらけのやつがおる。なんや、こいつ。いっぺん、いてこましたろ思ったら、ズバンズバンとんでもない球投げよんねん。わいはぶっとんだで。そいつが桑田やった」

ほむら「そ、それで打者に転向されたんですよね」

清原「そうそう、その通りや。よう知ってるな嬢ちゃん」

ほむら「ウフフ」ホムホム

QB(ほむらが、積極的に話にかぶせてくるの初めて見るな……)



37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:51:21.94 ID:H1z5fJTu0

さやか「へー、じゃぁおじさん凄い選手だったんだぁ」

まどか「有名人、有名人」ウェヒヒ

清原「まぁな。西武と巨人の四番やったねんで」

ほむら「闘魂込めて大空へ♪ 球は飛ぶ飛ぶ炎と燃えて♪」

さやか「私、あんまり野球知らないけど、西武と巨人なら知ってる。結構強いチームなんでしょ」



38 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:51:56.63 ID:H1z5fJTu0

まどか「パパいっつも見てるよ。それでママと応援するチームのことでよく喧嘩してる」

清原「今日日はサッカーの方が人気あるみたいやからな。でも、嬢ちゃんたち少しは野球興味あるみたいで嬉しいわ」

ほむら「おお ジャイアンツ♪ その名担いて グランドを♪ 照らすプレイの たくましさ♪」

まどか「ウェヒヒ、ていうかさっきから何? ほむらちゃんうるさいよ」

ほむら「ジャイアンツ ジャイアンツ ♪ ゆけ ゆけ それゆけ巨人軍♪」

QB(意外だ。熱狂的なG党だったのか)



39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:52:40.54 ID:H1z5fJTu0

<さらに移動中>

カキーン

さやか「わっ」

QB「危ない」

清原「よっと」パシッ

まどか「わぁ、素手で」

ほむら「さすが」



42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:53:11.63 ID:H1z5fJTu0

清原「はは、こんなもんたいしたことないわ。一番ボールが集まるポジションやったんやから」

さやか「こんなところにグラウンドあったんだね。うん、あれは?」

???「悪い、悪い。ボール当たらなかったかぁ? ってなんださやか達じゃないか」

まどか「杏子ちゃん」

さやか「あんた何してんの?」



43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:54:07.43 ID:H1z5fJTu0

杏子「リトルリーグの練習のバイトだよ。なんでも優勝したら小岩井農場の林檎一年分がもらえるらしいんだ」

QB「あの林檎ってそんな風に手に入れてたんだね」

杏子「まぁねって、うん? このでかいおっさん誰? 肌真っ黒で、お風呂のタイルみたいに歯並びが綺麗だな。それ筋の人? QB、なんかへまやらかした? 組長の娘に契約せまったら駄目だぞ」

ほむら「ゴラァァァァァァァ!!」ドカッ



45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:55:00.69 ID:H1z5fJTu0

杏子「いたっ、なにすんだよ」

ほむら「口を慎みなさい、赤野良。さもないと、あんたの写真、BIG ISSUEに、ホームレス中学生ってタイトルで、投稿するわよ」

杏子「えっ、ちょっ、それだけはやめてくれよ。何だかよく分からないけど、悪かったよ」

さやか「杏子、杏子。このおじさん有名なプロ野球選手だったのよ」

まどか「ジャイアンツ、ジャイアンツ」



47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:55:52.84 ID:H1z5fJTu0

杏子「えっ、そうなの。じゃぁ、おっさんちょっと手伝ってよ。バッティングのお手本見せてやって。あたしピッチャーやるから」

ほむら「キャッチャー、私キャッチャーやる」

清原「はいはい、お安い御用やで」



49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:57:16.16 ID:H1z5fJTu0

…………

杏子「へへっ、プロの選手と勝負できるとは思わなかったぜ」パシッパシッ

ほむら「本当に光栄だわ」スッ

QB「……」

QB「……ほむら、それ、キャッチャーマスクじゃなくて」

まどか「こないだ、洗濯籠からなくなった私のパンツ……」

ほむら「杏子、ばしばし私がリードするから」ザッ

QB「変身するのはまぁいいとしても、そのままM字座りしないでよ。小学生男子達がいたたまれない顔してるじゃないか」

ほむら「大丈夫よ。これ見せパンだし」

まどか「それも、一週間前くらいに、私の箪笥から消えたお気に入りのやつ……」



50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 17:58:00.68 ID:H1z5fJTu0

ほむら「しまっていこー」

QB「人様からぱくったパンツはいた上に、頭にまでかぶってる人が言う台詞じゃないよ」

まどか「私、なんでナチュラルに、自分のお気に入りのパンツ、人前にさらされてるの。こんなの絶対おかしいよ」

ほむら(杏子、一球目は、様子見するわ。カーブ、ボール半個分、外出しして……)

ほむら(ぷぷっ)

QB「?」



51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:00:23.85 ID:H1z5fJTu0

ほむら(QB。外出しって言っても、嫌らしい意味じゃないわよ。変なこと考えないでね、淫獣////)

QB「欠片も思ってねーよ。!!なに照れ隠しに、人になすりつけてんだよ。ぶっころすぞ!!!」

杏子(たくっ、真剣勝負だっていうのに、うるさい奴等だな。ボール半個外にか。分かっ……たよ!)ビュッ

ズバン

清原「ふふっ、魂のこもったいい球や。初速と終速の差が大きいカーブか。桑田のやつを思い出す」

ほむら(一旦、清原さんの意識を、外にむけたところで……)ススッ



52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:01:17.50 ID:H1z5fJTu0

まどか「なに、私のパンツのくだりは終わったみたいな雰囲気になってるのよ。これ、もう切れていいところだよね」

さやか「まぁまぁ、折角みんなで野球仲良くやってるんだし、ね」

杏子(内角高め、ストレートか。よっしゃ!)ビュッ

カキン

ほむら「うわっ」

杏子「ひゃー飛ぶ」

ファール



53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:02:40.02 ID:H1z5fJTu0

清原「ふふっ、ちょっと甘かったのう。だが、いい配球や。ちゃんと野球を愛してくれているお嬢ちゃんたちみたいやな」

ほむら(今のはやばかった。清原さんは内角苦手だからと思ったけど、少し甘く入ったら、あそこまで持って行かれるのか。でも、これでワンワン。よし、次は)ススッ

まどか「どうでもいいけど、私のパンツの縞目変えてサイン送るのやめてくれない」

杏子(外角にSFFか。フォークじゃ駄目なのか?)

ほむら(フォークだと、球速で読まれるわ。ここはSFF。私を信じて)

QB(いい事言ってるっぽいけど、友達のパンツ被って、はいて、しかもミニスカートでM字開脚している時点で台無しだからね)

杏子(よっしゃ、分かった。よいっ……しょっと!!!)ビュッ

清原「もろた」

カキィィィィィン



54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:04:47.18 ID:H1z5fJTu0

ほむら「ほむっ」

杏子「やられたぁ」

清原「いい球やった。だが、まだ甘いわ。嬢ちゃんたち。ふふ、久々のアーチや。天国の仰木監督、森監督、長島監督。見てくれてはりますか」

QB「仰木さんはお亡くなりになりましたけど、他の二人は、まだ元気でピンピンしてますからね。勝手に殺さないで下さい」

まどか「うわぁ、すっごい飛んでるって、あれっ?」

パリーン

雷親父「こらー!」

ほむら「ほむほむっ!」

杏子「やべっ、やっちゃった」

清原「わはは、こういうのも久しぶりや。逃げよう、逃げよう」ダッシュ



55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:06:07.59 ID:H1z5fJTu0

ほむら「……」カシャッジカントメ

杏子「あの親父うるさいんだよね。子供たち、散り散りになっって逃げろ。今日は解散」ダッシュ

QB「ここは逃げるが勝ちだね」ダッシュ

さやか「あんなに飛ぶとはね。まどか、逃げるよ」ダッシュ

まどか「はぁい、あぁ、待ってよう」ダッシュ



56 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:07:08.75 ID:H1z5fJTu0

<カフェ>

杏子「はぁ、おっさんのせいで、私までここに来るはめになっちゃったよ」

清原「ははは、すまん、すまん。なんやったら、これから、みんなでザギンに行こうか」

QB「だから、ナチュラルに、女子中学生を銀座に誘わないで下さい」

まどか「ねぇ、ほむらちゃん、いつまで私のパンツかぶってる気? いいかげんにしないと、ホントにぶん殴るよ」

ほむら「ホムーン」

さやか「あはは、でも、こんなにみんなが集まるって、珍しいね。マミさんも呼べばよかった」



57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:10:44.55 ID:H1z5fJTu0

杏子「確かにそうだな。でも、マミのやつ、一対一だったら結構しゃべるくせに大人数になると物静かになるんだよな。こういう場は苦手かも」

まどか「ホムーンってなに? ツーンっていうこと? 人のパンツ盗んで、昼日中にかぶって、無視ってどういうこと? ひょっとして喧嘩売ってる? 分かった。売ってるんだね」

ほむら「ホムーン」

清原「おっ、なんや、さやかちゃん隅におけんのう。彼氏さんおるんかいな。初恋かぁ。羨ましい。わしも懐かしいわ。あれは、高校2年の修学旅行の時やったかな。ナイスバディのバスガイドさんに部屋に呼んでもらってのう。丁寧に筆おろししてもらったっけ」

QB「すみません。それは初恋とはまた全然別の話です」

まどか「もう、パンチだよ。ほむらちゃん。ただのまどパンチじゃないよ。まど神パンチだよ。宇宙の条理をくつがしてみせるよ」



59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:19:26.85 ID:H1z5fJTu0

さやか「いや、彼氏とかそんなんじゃなくて……幼なじみなんです。すっごいバイオリンの才能があって、将来も嘱望されてたんだけど、事故にあっちゃって。右腕が動かなくなっちゃったんです。落ち込んでるし、かわいそうで、それで私いつも病院にお見舞いに行ってるんです」

杏子「さっさと告って自分のものにしちゃえばいいのにさ。わざわざ遠回りしてぼんくらだなー」

さやか「だから、そんなんじゃないってば。で、まだ決めてるわけじゃないけど、もし魔法少女になるなら、願い事は、恭介の右腕を直すことにしてもらおうかなって」

清原「……」

まどか「死ねっ、死ねっ」ウェヒ

ほむら「ホムゥッ、ホムゥッ」 



62 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:33:21.20 ID:H1z5fJTu0

清原「一つ質問ええか? さやかちゃん」

さやか「はい、なんでしょう」

清原「その子は多分、今リハビリ中なんやろう。リハビリに頑張ってる、恭介君の姿は君は嫌いか?」

さやか「!」

清原「わいも天才少年いわれた男やから、その子の辛い気持ちよう分かる。でもなぁ、才能って人を羽ばたかせる翼でもあれば、その人の運命を決めてしまう重荷でもあるねんで。見てみぃ、この膝の手術跡」

杏子「……」

まどか「ほむらちゃんが泣くまで、殴るのをやめない」

ほむら「ホムゥッ、ホムゥッ、ホムゥ」



66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:43:04.59 ID:H1z5fJTu0

清原「たまに思うんや。わいには、本当に野球しかなかったやろうかって。昔、PLで野球やってた仲間達には、銀行員になったやつ、大工になったやつ、ミュージシャンになったやつ。
みんな様々や。それだけの可能性をわいはひょっとした捨てたのかもしれん。そして否応なく野球の道に進んで膝をこわし、銀行の残高はゼロになってしもうた」

QB「いや、残高ゼロは銀座のせいです」

さやか「……」

まどか「ウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒウェヒ」

ほむら「ホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホムホム」



69 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:48:57.43 ID:H1z5fJTu0

清原「ひょっとしたらさやかちゃんのやろうとしていることは、好きな人に重い十字架を背負わせようとしていることなのかもしれん……
いやいや、年を取るとどうも説教臭くなるな。まぁ、よう考えてやるこっちゃ。しかし、いいなぁ。初恋かぁ。わいも思い出すなぁ。綺麗やったなぁ。あのバスガイドさん」

QB「だから、それは初恋とは違いますから」

さやか「……」

杏子「……」



70 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 18:55:31.98 ID:H1z5fJTu0

さやか「ありがとうございました。カフェの代金まで払っていただいて」

清原「いや、よけいなこと話した気がするわ。すまんな」

さやか「ううん、色々と煮詰まってたところだから、なんかありがとう。少し気持ちが楽になりました」

清原「そうか。ところで、あの二人はいつもあんな感じなんか? ほっといてええの?」

まどか「マドォ!マドォ!」

ほむら「ホム、ホム」

杏子「いつもあんな感じだよ。犬がじゃれあってるようなもんだから、気にしないでいいよ。おっさん」



72 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:03:32.67 ID:H1z5fJTu0

さやか「そうそう、じゃぁ、私、恭介のお見舞い行ってきます」

清原「おう、頑張ってきーや」

さやか「はぁい」テッテッテッテッテッ

杏子「へへ、行っちゃった。なぁ、おっさん」

清原「何や、杏子ちゃん」

杏子「あんた凄い選手だったんだな。サインおくれよ。このセーターでいいや」

QB「それ、杏子の一張羅……」

清原「おう、ええよ。じゃぁ、杏子ちゃんへっと。はい、これでええか」

杏子「うん、ありがとう。じゃぁ、あたしもバイトあるから、もう行くね。おっさん、また野球しような」

清原「はいはい、じゃぁな」



74 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:07:53.21 ID:H1z5fJTu0

QB「……」

清原「……」

QB「じゃぁ、僕達も行きましょうか。まだ、あの二人は暴れてますけど」

清原「せやな。じゃぁ行こう」

まどか「マドォ!マドォ!」

ほむら「ホム、ホム」



78 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:28:07.66 ID:H1z5fJTu0

QB「……」テクテクテクテク

清原「……」テクテクテクテク

QB「あの、清原さん」

清原「なんや、QB君」

QB「願いって」

清原「あぁ、それか、言わんといかんかったな。わいの願いはな」



80 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:29:02.03 ID:H1z5fJTu0

清原「野球の才能を無くした状態で人生をやり直したい」


81 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:31:21.83 ID:H1z5fJTu0

清原「さっき、さやかちゃんに言った通りや。わいにはまた別の人生があったんじゃないか、そんな風に思うんや」

QB「清原さん」

清原「野球の才能を無くした状態で、そうやな、桑田と出会った頃に戻して欲しい」

QB「……」

清原「それでも、桑田との友情を全うできるやろうか。わいはそれを確かめたい」

QB「…………それは出来ない願いです。だって、貴方が言ったとおり、才能は否応なく、その人の運命を決めてしまう重荷なんですから。貴方の活躍に夢を託したファンのためにも、きっとその十字架を外しちゃいけないと思います」



82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:34:02.25 ID:H1z5fJTu0

清原「……」

QB「それに、たかだか、バットにボールをうまく当てて、遠くに飛ばすことが上手な才能を持っているだけで、人は人のことをヒーローって呼ぶんでしょうか?」

清原「……」

QB「自分以外の何かのために、一生をかけて戦おうとするから、ヒーローって呼ばれているんじゃないかな。じゃぁ、清原さんはその看板を一生背負わなきゃ」

清原「……ふふ、そうか。やれやれ、QB君。わいの負けや。因果なことやが、一生わいはこの十字架を背負い続けなきゃならんらしい」

QB「分かってくれましたか。まぁ、それにそもそも男は魔法少女にはなれないんですけどね」



85 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:38:33.08 ID:H1z5fJTu0

QB「はい、伝えておきます」

清原「あぁ、そうそう最後にこれだけは言うておくわ」

QB「なんでしょう?」

清原「わいはわいのことは僕っていうんや。わいって言ってるのは、フライデーだけや。それだけは最後言うとくわ。覚えといてな」



87 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:39:12.00 ID:H1z5fJTu0

終劇


92 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:56:08.74 ID:DPNGjHN10

そういやテレビでは清原さんの一人称は大抵「僕」だったな


91 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 19:49:41.13 ID:yvbP+tGa0

乙乙乙


コメント一覧を上に持ってきてみました。細かいデザインを考え中です。
デザイン崩れの修正完了しました。

    • 1. 円環に導かれし名無しさん
    • 2013年01月08日 20:09 ID:XKIAHJPt0
    • 突然ですが、俺は神だ。
      お前達の運命は破滅だ。
    • 2. 円環に導かれし名無しさん
    • 2013年01月08日 21:34 ID:qcUbm6pa0
    • 誤字あるし、ほむらの「きゅうべえ、貴方って人は」のセリフとかツッコミたい所はあるけど。いい話だった。泣いた

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