1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 10:10:43.72 ID:rHqgUs3Z0

早乙女「え、まほうしょ……えっ?」

ほむら「ちなみに3年の巴マミさんも同じ魔法少女です」

ほむら「彼女共々よろしくおねがいします」ペコッ

クラス「…」

早乙女「え、えっと暁美さんの席はそこよ」

ほむら「はい」

早乙女「で、ではホームルームを終わります!」


1
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1318986643/
5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 11:07:15.91 ID:EmF9QXtaQ

ヒソヒソ ザワザワ……

オイダレカハナシカケロヨ エー



さやか「あ、あのさ転校生、さっきの話って……」

ほむら「自己紹介の時に言った通りよ。私は魔法少女」

まどか「じゃ……じゃあもしかして変身したり魔法を使ったりできるのかなって」

ほむら「見てて頂戴」シュン

さやか「」

まどか「」

クラスメイト「」



7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 11:23:35.14 ID:EmF9QXtaQ

ワースゴイアケミサン ホンモノー

ワイワイ キャッキャッ



まどか「すごい、魔法少女って本当にいるんだ……ねえ暁美さん」

ほむら「ほむらでいいわ」

まどか「ほむらちゃん、どうやって魔法少女になったの?」

ほむら「素質を持つ者の前に異形の生物が現れて契約を持ちかけてくるわ」

さやか「へー、流石にあんなもんを見せられたら信じるしかないか……私の所に来ないかなぁ」

ほむら「契約には絶大なリスクを伴うわ。特に美樹さやか、あなたは絶対に契約してはダメ。面倒が増えるわ」

さやか「」



11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 11:44:48.31 ID:EmF9QXtaQ

まどか「ほむらちゃん、その生き物ってどんな見た目してるか教えて欲しいな」

ほむら「耳毛の生えた白い猫みたいな外見の宇宙人よ。見かけたらすぐに逃げて頂戴」

ほむら(しまった言わなかった方が良かったかしら)

まどか「そっかー、ありがとうほむらちゃん」ニコッ

ほむら「ほむっ!」

さやか「よーし、そうと決まれば早速放課後は宇宙人探しだ!」

ほむら「魔法少女には絶大なリスクがあると言ったはずよ。確かに契約時には願い事を一つ叶えられるわ」

さやか「すげーな」

ほむら「でも魔女と呼ばれる存在と永遠に戦い続ける運命になる。魔女と言うのは魔法少女の成れの果てよ」

さやか「」



19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 12:06:00.56 ID:EmF9QXtaQ

さやか「ちょっ、ちょっと待てよ転校生! さっきの面倒が増える発言とかツッコミたいところはあるけど……」

さやか「アンタだってその魔女ってやつになるってことじゃね?」

ほむら「あなたは本当に愚か……だと思っていたわ、美樹さやか」

さやか「なっ!?」カチーン

ほむら「……遅かれ早かれ、そういうことになるわね」

まどか「そんなの絶対おかしいよ! 決めた、私の願いは過去から未来までの全ての魔女を生まれる前に消し去ること!」

ほむら「そんな途方もない願いは叶えられないわ。願いの大きさは本人の資質に大きく左右される」

ほむら「とにかく、異形の生物……インキュベーターが現れたら関わってはダメ」



24 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 12:16:15.91 ID:EmF9QXtaQ

さやか「魔法少女ね……あーあ、あたしの前にもひょっこりそのインキュベーターって奴が現れないかなぁ」

まどか「ティヒヒ、私もそう言うのに憧れてたけど本当にいるなんて嬉しいな」



ヒョッコリ

QB「こんにちは、僕キュゥべえ。僕と契約して魔法少女に……」

さやか「あー! 転校生の言ってた特徴にぴったり!」

まどか「あなたがインキュベーターなの!?」

QB(何で知ってるんだ!? そんなに派手に活動したつもりはないんだが)



26 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 12:25:31.36 ID:EmF9QXtaQ

さやか「あの転校生が言った通りだ……まさか本当に」

まどか「ねえイン……なんとかさん」

QB「誤解を招く呼び方はやめて欲しいな。僕のことはキュゥべえって呼んでくれないか」

まどか「ねえキュゥべえ、私魔法少女になるから契約を」

ターン グフッ

ほむら「その必要はないわ」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「魔法少女になったら破滅しか残らない。契約してはダメだと言ったはず」

QB「助けて……マミ……」



29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 12:41:14.36 ID:EmF9QXtaQ

マミ「そこまでよ。キュゥべえから離れなさい」

ほむら「貴女は……巴マミ」

マミ「貴女が噂の魔法少女・暁美ほむらね。全く、一般人に魔法少女の存在をバラしたりするなんて」

マミ「お陰で授業の合間にあれこれ聞かれたり魔法を披露したり……こんなに体が軽い気分は初めてよ」

ほむら「満更でもなさそうね」

マミ「……とにかく、キュゥべえは私の大切な友達よ。手は出させないわ」

ほむら(以前の例から巴マミには迂闊な事は言えないわね)

ほむら「分かったわ、私は魔女を追う。二人は貴女に預けるわ。二人とも、絶対に契約してはダメよ」



34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 12:56:20.19 ID:EmF9QXtaQ

QB「助かったよマミ。さて鹿目まどか、美樹さやか。僕と契約して魔法少女になってよ」

マミ「焦らせてはダメよキュゥべえ。まずは魔法少女がどんなものか知ってもらった方がいいわ」

さやか「マミさん、それって魔女と戦う運命とか最後に魔法少女は魔女になるとかそんな話ですか?」

マミ「!? どういうことよ……」

まどか「ほむらちゃんが言ってたんです。今までほむらちゃんが言ったことはみんな本当みたいだから……」

マミ「キュゥべえ!?」

QB「全く、契約したこともないはずのイレギュラーがどうして知ってるのかな」

QB「彼女たちの言う通りだよマミ。少女は成長したら女になる」

マミ「……みんな、申し訳ないけど一人にさせて」

さやか「マミさ……」

マミ「お願い!」



マミ(魔法少女が魔女を産むなら……その前にみんな死ぬしかないじゃない!)



51 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 13:16:15.50 ID:EmF9QXtaQ

~翌日~

ほむら「まどか、どうやらちゃんと契約せずにいてくれたようね」

まどか「う、うん……昨日ほむらちゃんが教えてくれた魔法少女の結末を話したらそれどころじゃなくなって」

ほむら「……結局は裏目に出たのね」

さやか「なー転校生、学校じゃ変身したりしねーのか? マミさんとか昨日は変身しっ放しだったらしいぜ」

ほむら「魔力を使うとそれだけ魔女化が早まるわ。このソウルジェムを見てちょうだい」

まどか「わぁきれい……ほむらちゃん、これがどうかしたの?」

ほむら「このソウルジェムが私たち魔法少女の命。これを失ったら魔法少女は……」



ズキューン!



55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 13:38:05.50 ID:EmF9QXtaQ

ほむら「危ないわね、巴マミ」

ほむら(予めまどかから話を聞いていて良かったわ……でなけりゃ確実に撃ち抜かれてた)

ほむら「白昼堂々と学校でソウルジェムを狙うなんて、予想以上の取り乱しようね」

マミ「……だって……このままじゃ私たち……」

まどか「やめてくださいマミさん! マミさんは人々が魔女から守るために戦ってるんですよね!?」

マミ「……ええ、そうよ……」

まどか「だったらそのままのマミさんで居てください! 魔法少女同士で傷付け合うなんて……」

マミ「………………」



59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 13:57:44.81 ID:EmF9QXtaQ

ほむら「貴女も私も、人々のために魔法少女として戦っているはずよ」

ほむら(私はまどかが無事ならそれでいいけど)

ほむら「最後の力の一滴まで戦って、それでも魔女化の運命から逃れられないなら──」

ほむら「互いに命を差し出せばいい。それまでは一人でも多くの命を救った方がよいのでは?」

さやか「お願いだよマミさん!」

マミ「……そうね。その通りね」

マミ「この子たちもあなたを信じてるみたいですし、ひとまず無駄な争いは避けるわ」



マミ「しかし、人々を救わない、仇なす魔法少女が現れたら容赦しない」

ほむら(やばいわね)



66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 14:10:28.02 ID:EmF9QXtaQ

~とある町~

ほむら(巴マミが生きている以上彼女は見滝原には来ないはず)

ほむら(でも一応ぶっちゃけておいた方が楽になるかもしれないわね)

ザッ

杏子「人の縄張りに土足で入り込むなんていい度胸じゃないか。アンタがキュゥべえが言っていたイレギュラーかい」

ほむら「知ってるのなら話は早いわ。単刀直入に言うわ。見滝原には近づかないで」

杏子「見滝原? あそこはマミの縄張りだったはずだろ。マミの奴が無事なら行くつもりはねぇよ」

ほむら「無事と言えば無事よ。ただ魔法少女の真実を知ってから精神的に不安定になりつつあるわ」

杏子「魔法少女の真実、だって?」



69 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 14:29:21.19 ID:EmF9QXtaQ

~説明中~

杏子「何だってんだよちくしょう! いきなりそんな話されてハイそうですかって信じられるかよ!」

ほむら「……そうね。でも信じてもらうしかないわ。一ヶ月後、見滝原にワルプルギスの夜が現れる」

ほむら(よく考えたらまだ一ヶ月もあるわね)

杏子「なぜ分かるんだ?」

ほむら「時間遡行で何度も戦ったからよ。何なら時間停止能力も披露するわ」カチャッ

ピタッ

杏子「ふぅん……これがアンタの能力か。で、本題は何だってんのよ」

ほむら「ソイツを倒す前に魔法少女同士で争うような事態は避けたいのよ。そして可能なら、ワルプルギス討伐に協力して欲しいわ」



73 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 14:40:13.42 ID:EmF9QXtaQ

杏子「待てよ、ワルプルギスの夜は見滝原に来るんだろ? マミの奴を誘えばいいんじゃねーのか?」

ほむら「もちろんそのつもりはあるわ。精神的な安静を取り戻していればね」

ほむら「しかし悪化した状態で立ち向かうことになれば、良くて討ち死に、最悪足を引っ張るか」

杏子「ちっ……」

ほむら「最悪の場合、巴マミが魔女化する可能性もなくはないわ」

杏子「……っくしょう!」ダッ

ほむら「どこへ行くつもり?」

杏子「ふん、アンタの発言の裏を取りに行ってくるだけだ!」ダッ

ほむら「待ちなさい! 今巴マミに接触しては……!」



76 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 14:57:57.47 ID:EmF9QXtaQ

杏子「ハア、ハァ、ハッ……どこだマミの奴」



ドゴォーン!

杏子「マジかよ……いきなり容赦なく撃ちやがった」

マミ「うふふ、久しぶりに見るわ、佐倉さんのロッソ・ファンタズマ」

杏子「こんな形でまた使うことにはしたくなかったけどね」

マミ「その様子だと色々知ってるみたいね。もしかして暁美さんと会ったかしら?」

杏子「ご名答。……チッ、どうやらマミについては嘘じゃなかったみたいだね」

マミ「話が早いわ。私も先輩としてあなたがどうしてたかは色々気にしててたの」

杏子「へぇ……アタシは全く気にしてなかったよ。ほんの少し前までね」



92 描写不足、差し替え 2011/10/19(水) 16:06:24.31 ID:EmF9QXtaQ

~~~

ほむら(あれからまさか一時的とは言え佐倉杏子が私にソウルジェムを預けるなんて)

ほむら(彼女以上に混乱しつつある巴マミを見て、巴マミを覚悟を見せつけると同時に)

ほむら(仮死状態に陥った自分の体を見た彼女の口から自分を説得させた)

ほむら(本来彼女達を説得するのは私の役目……しかし命を賭けてそれをするような真似が私にできたかしら)



ほむら「強いわね……やはりワルプルギスの夜討伐に彼女の力は必須」

ほむら(となると残る問題は……)



ほむら「……美樹さやかね」ハァ



98 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 16:25:18.81 ID:EmF9QXtaQ

ほむら(ベテランの魔法少女二人が最後まで着いていてくれれば心強いわ)

ほむら「何としても契約はさせられないわね」

ほむら「むしろ契約してないうちに全部ぶっちゃけるのが良さそうね。契約する気も起きないくらいに」



~学校屋上~

さやか「やっほー転校生、さやかちゃんに何か用かな? 二人っきりで話がしたいなんて」

ほむら「繰り返しになるけど端的に言うわ。魔法少女になっては絶対にダメ」

さやか「何だよ籔から棒に……だいたいあたしに願い事なんて」

ほむら「上条恭介」

さやか「んなっ?」



101 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 16:39:31.46 ID:EmF9QXtaQ

ほむら「彼の動かない手を治そうと契約したけど彼は志筑仁美とくっつき、あなたは絶望の末に魔女になる」

さやか「えっ……」

ほむら「その際に手練れの魔法少女を巻き込み消えていくなんて今回もやられたら……」

さやか「ストーップ! 待って待ってちょっと待ってよ!」

さやか「もうどこからツッコンじゃったらいいのか分からないくらい突っ込み所多すぎ!」

ほむら「足さえ突っ込まなきゃどこからツッコンでもいいわ」


さやか「えーと、まあ今現実になってる部分や乙女の恋心は置いといて」


さやか「恭介が仁美とくっついて私が絶望するってどういう事!?」

ほむら「言葉の通りよ」



106 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 17:10:38.87 ID:EmF9QXtaQ

ほむら「私の魔法の一つに時間遡行があるの。今過ごしてる日常も私にとっては何回目か分からないわ」

さやか「………………」

ほむら「その中で美樹さやか、あなたは何度も契約を結び、何度も絶望したわ。もうそれを繰り返して欲しくない」

さやか「……、でも」

ほむら「魔法少女の体の仕組みについては前に話したわね」

ほむら「又聞きで悪いけど、あなたは魔法少女の体──あなたの言葉を借りれば死んだ体になったことで、彼のそばにいる意志を失ったそうよ」

ほむら「あなたは本当に、彼の手を治して彼の前から姿を消さなければならないことに堪えられる?」

ほむら(しまった火に油かしら)



さやか「──もちろん!」

ほむら(やってしまったわ)



111 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 17:23:02.05 ID:EmF9QXtaQ

ほむら「彼女の性格からして説得は無理ね」

ほむら「かくなる上は巴マミと佐倉杏子に協力を仰いで……」



~~~

QB「やあ美樹さやか、僕と契約しt ターン

マミ「ごめんねキュゥべえ……」



QB「やあ美樹さやk ドゴーン

ほむら「常に目を光らせて片っ端から駆除するしかないわね」



QB「y ザシュ

杏子「ほむらが言うには何回かアイツと心中してるらしいからな……」



116 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 17:57:22.82 ID:EmF9QXtaQ

さやか「あのさあ仁美、ちょっと聞きづらい事なんだけどさ」

仁美「あら、何ですの?」

さやか「仁美ってさ、好きな人って──いるのかな」

仁美「なぜそのようなことをお尋ねになりますの?」

さやか「あ、いや、なんとなくそう思っただけで」

仁美「ふぅ。さやかさん、やはりあなたには隠し事はできませんわね」

仁美「ずっと前から、上条君の事をお慕い申していましたの」

さやか(……やっぱり、ほむらの言う通りだ)

仁美「さやかさん、あなたと上条君との関係、想いはよくご存じですのよ」

仁美「私は明日の放課後に上条君に告白するつもりです。一日だけお待ちしますので、ご自分の気持ちをどうなさるかよく考えてください」

さやか(私は──)



124 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 18:22:22.96 ID:EmF9QXtaQ

さやか(あの転校生──ほむらは言ってた。魔法少女の体になってあたしは恭介のそばにいる意志を失ったと)

さやか(あたしはそんなことないと考えてキュゥべえとの契約を望んだけど、最近は姿すら見かけない)

さやか(しかし仁美の言葉を聞いて急に何かがこみ上げてきた)

──怖い。

さやか(魔法少女になって、手を治して、愛してもらえずに絶望しないでいられるか?)

さやか(ほむらはあたしが何度も絶望して魔女になったって言ってた。今なら分かる、魔法少女は私の姿じゃない)

──私の戦場は、ここなんだ。



コンコン

さやか「……恭介」



136 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 18:57:54.05 ID:EmF9QXtaQ

~一ヶ月後~

ほむら「協力感謝するわ。お陰で限りなく万全に近い状態でワルプルギスの夜に挑めるわ」

ほむら「正直ぶっちゃけるのって色々と気を使わなくて良かったわ」

杏子「お陰でこっちはひたすらキュゥべえ狩りだよ。にしてもすげぇ嵐だな……これもほむらの言う通りってわけか」

マミ「暁美さん、お友達はみんな避難させたの?」

ほむら「私に友達なんていないわ」

マミ「またまた。美樹さんが告白成功してから改めて友達宣言されたんですって?」

マミ「今日は美樹さん、避難所じゃなくて入院中の彼氏と一緒に過ごすそうね」

杏子「つまんないお喋りは終わりだね。来たぞ!」

ゴゴゴゴゴゴ……



150 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 19:22:36.50 ID:EmF9QXtaQ

杏子「さて、ほむら。何回も時間遡行を繰り返したほむらの経験からぶっちゃけると、勝利の糸口はどこにあるんだ?」

ほむら「そんなものはないわ」

二人「なっ!?」

ほむら「少なくとも外からいくら兵器をぶつけても倒せないわ。街一つを焼き払う威力は放ったつもり」

杏子「チッ……」

ほむら「今までに奴を倒したのはまどかただ一人、魔女化による世界終焉のおまけ付きよ」

マミ「そんな……」

ほむら「これから採る選択肢は3つ」



157 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 19:49:27.20 ID:EmF9QXtaQ

~避難所~

QB「やっと会えたよ、まどか。随分残機を減らされたから行動が慎重にならざるを得なかったよ」

QB「さあ、僕と契約して最強の魔法少女になってよ」

まどか「それから最強の魔女になるんだってほむらちゃんが言ってたよ」

QB「まあ、否定はしないね。最初から暁美ほむらに知らされたように魔女は魔法少女の成れの果てだ」

QB「むしろなってもらわないと宇宙の維持に必要なエネルギーが確保できないからね」

まどか「私はそんな魔法少女にはなりたくないよ」

QB「だろうね。しかしまどか、今暁美ほむらは現状最強の魔女・ワルプルギスの夜と交戦する頃だ」

QB「恐らく勝ち目はない。君が魔法少女にならなければ、彼女たちは死ぬだろう」



162 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 20:02:40.91 ID:EmF9QXtaQ

まどか「……そんなことないよ」

QB「?」



まどか「ほむらちゃんは未来を教えてくれたよ。みんなが幸せに暮らせる未来があったけど、うっかり時間を巻き戻しちゃったって」

まどか「だから何回でも平和を勝ち取れるって。私はほむらちゃんを信じてる。ほむらちゃんは絶対勝つよ」

QB「……それは彼女なりの気休めだよ」



~~~

ほむら「まどかが契約すれば恐らく一瞬で決着がつくわ。しかしそんな結末は論外」

ほむら「一つは被害が出るのを見過ごす。もっともどれだけの人が死ぬことになるか分からないわ」

ほむら「二つ目は考えてあるけど結局は時間稼ぎ。できれば採りたくない」

ほむら「三つ目は何としてでもワルプルギスの夜を倒す。正直勝てる気はしないわ」

マミ「人々を守る魔法少女として集まった私たちよ」

杏子「今まで勝てないって言ってもアタシたちは居なかったんだろ? やってやるさ」



169 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 20:21:36.33 ID:EmF9QXtaQ

ゴゴゴゴゴゴ……

キャハハハハハ キャハハハハハ

ゴゴゴゴゴゴ……



杏子「っちぃ、何て固さだあのヤロウ……」

マミ「ハア、ハァ……ティロ・フィナーレでも押し下げるのが精一杯……ダメージが入ってるのか怪しいわね」

ほむら「魔力による攻撃ならダメージが通るかと思ったけど……そういうものでもないようね」

杏子「打つ手なし、かよ!」

ほむら「私の砂時計ももうすぐ尽きる……こうなったら最後の手段ね」

マミ「この状況で他に手があるの?」



ほむら「二人とも、みんなを──まどかを任せるわ」



172 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 20:30:14.26 ID:EmF9QXtaQ

ほむら「巴マミ、私の示す方向に全力の火力を放って頂戴」

マミ「暁美さん、さっきの発言は……」

ほむら「無駄話している余裕はないわ。佐倉杏子、今から私はワルプルギスの夜に突っ込むわ」

杏子「はあっ?」

ほむら「私があの中に入るから、そこまでの障害は全てあなたに任せるわ」

杏子「おい何考えてんだ!?」



ほむら「もちろん、まどかの幸せよ」



178 色々ご都合で 2011/10/19(水) 20:51:06.52 ID:EmF9QXtaQ

マミ「行くわよ──ティロ・フィナーレ!!」

ドゴォーン!

杏子「マミの奴流石だな。だがダメージが通ってなかったら……」

ほむら「大丈夫よ。そろそろ現れるはず……」

杏子「っ! これは魔女の結界──」

ほむら「ワルプルギスの夜が結界の外で生きられようとも、これは必ず存在するわ」

杏子「確かに時間稼ぎか。だけどあれだけの力があったらどうせすぐに……」

ほむら(ワルプルギスの夜。舞台装置の魔女。私が……歯車の楔になる!)ビュッ!



ほむら(チャンスは一瞬で一回限り……試したことはないけど)

ほむら(いつもとは逆に……私の体の時間を砂時計ごと止めてしまえば、永遠に変化しない楔になれるはず!!)

ほむら(私と一緒に、永遠の牢獄の中で過ごすのよ! ワルプルギスの夜!)



カチャン



196 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 21:10:23.59 ID:EmF9QXtaQ

マミ「あれは魔女の結界……ワルプルギスの夜を自分の結界内に押し込んだのかしら。確かに結界の中の事はこっちには影響しないわ」

マミ「しかしあれだけの力を持つ魔女ならあんな結界から出るくらいは……」



杏子「奴は出てこないよ」

マミ「佐倉さん! それってもしかして……ワルプルギスの夜は」

マミ「そうよ! 暁美さんはどうしたの?」

杏子「……舞台装置の歯車に引っ掛かったままさ。もう舞台は動かねぇ」

マミ「え……う、そ、そんな、暁美さん……」ペタン

杏子「アイツ……アタシがマミに覚悟を見せた時みたいには命は賭けられないって言ってたのによ……」



杏子「バカ野郎ーーーーーーーーーーーー!!!」



203 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 21:35:33.12 ID:EmF9QXtaQ

~嵐が過ぎ去り~

転校初日の爆弾発言によって、てんわやんわの見滝原。

ほむらちゃんは都合により一月でまた転校することになったけど、きっとどこかで元気ではやってるはず。

ほむらちゃんは言ってたもん。誰も死なずに、誰も魔女にならずに、平和に暮らしていけるって。

いつかまた会えたら、一緒に遊びに行けたなら、それはとっても嬉しいなって、思ってしまうのでした。



      まどか





ほむら「暁美ほむら、魔法少女です」まどか「!?」




204 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 21:37:05.13 ID:BXoUo+fv0

こんなのってないよ!乙!


206 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 21:39:00.83 ID:1icsTMWN0

ほむほむ・・・
おつ。


207 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 21:43:01.40 ID:WRAzvg0d0


ほむらは勝利を勝ち取ったのだ。
切ないがまどかは救えた……ほむらがんばったな。


208 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/19(水) 21:43:54.99 ID:U6n7tjc40

乙ホムラチャン

コメント一覧を上に持ってきてみました。細かいデザインを考え中です。
デザイン崩れの修正完了しました。

    • 1. 円環に導かれし名無しさん
    • 2014年01月27日 00:12 ID:OkU81VNd0
    • その手があったか
    • 2. 円環に導かれし名無しさん
    • 2014年02月21日 16:34 ID:.QTF4rxyO
    • こんなのってないよ(;∀;`)あんまりだよ(;∀;`)
    • 3. 円環に導かれし名無しさん
    • 2014年09月11日 20:33 ID:hFUzFArxO
    • てんわやんわ…

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